慢性腎臓病外来のご案内

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慢性腎臓病外来開設(2017年1月~)にあたって

 2002年、米国腎臓財団が慢性腎臓病(Chronic Kidney Disease、CKD)の概念と用語を提唱して以来、あっという間にこの用語が普及しました。それまでは、慢性腎不全(Chronic Renal Failure)という用語が一般的でしたが、Renalという言葉が一般人に馴染みがないこと、failure(不全)という用語が否定的な印象を与えることからCKDという用語に変更されました。専門家集団のみに通じる専門用語から、広く社会に受け入れられる用語に言い変えることで、予防や治療に結びつけようというねらいがあったと思われます。
 しかしそれから10年以上経過した昨今まで、腎臓が慢性的に障害を受けている病態(推算糸球体濾過量(eGFR)<60ml/分や蛋白尿>0.5g/日など)への認識は、一般人のみならず医療関係者の中でも必ずしも十分とは言えず、適切な診断や治療が全例に行われているとは思えない部分もあります。採血での1回の血清クレアチニン値のみでは決してわからないCKD患者さんが多数おられるはずですが、認識が不足しているためか、過去の経験でも腰痛などに漫然とNSAIDs(解熱消炎鎮痛剤)が投与され、結果的に更に腎機能が悪化している方を見かけることも少なからずありました。
 以上のような背景や、CKDを放置するといずれは腎代替療法(透析治療など)が必要な末期腎不全へ至る可能性が高いこと、心血管系の合併症が増えること、ひと昔前と違って腎機能を温存することの可能な方法がかなり進歩してきていることなどを鑑み、その前段階の予防医療にも心血を注ぐ必要性を強く感じ、慢性腎臓病外来として開設させていただきました。
 推算糸球体濾過量(eGFR)が40歳未満で60未満、40歳以上70歳未満で50未満、70歳以上で40未満の方や、顕微鏡的血尿+蛋白尿を指摘された方、蛋白尿のみではあるものの(2+)以上を指摘された方、などは是非ご利用いただければと思います。
 また常染色体優性の遺伝性疾患である多発性のう胞腎を御自身あるいは肉親で認める方も、最近特効薬が出てきておりますため、受診されることをお勧めします。どうぞ宜しくお願い致します。
 尚、慢性腎臓病外来は完全予約制とさせていただきます。(TEL.078-913-5733)

診療時間

14:00 ~ 16:00

休診日:土曜日、日曜日、祝祭日

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